突然、子どもが「学校に行きたくない」と言い出したら、親としてどうしたらよいのでしょうか? 元看護師の私が経験した不登校の乗り越え方を、具体的なステップでお伝えします。私の経験に基づいた専門的な視点も交え、できるだけ役に立つリアルな内容をお届けします。
1. 責めずに、まずは休ませる
子どもが学校に行きたくないと言ったとき、最初に大切なのは「子どもの心に寄り添うこと」です。無理に理由を聞き出したり、「どうして?」と責めたりすると、子どもの心をさらに閉ざしてしまう可能性があります。
元看護師としての視点
心の不調は、身体の不調と同じように”休む”ことが重要です。心が疲れているときに無理をさせると、回復が遅れ、さらに症状が悪化することもあります。まずは「大丈夫だよ」「休んでいいよ」と、安心できる言葉をかけてあげましょう。
2. 子どもが話したくなるまで待つ
学校に行きたくない理由をすぐに話せる子もいれば、時間がかかる子もいます。焦らず、子どものペースに合わせて待つことが大切です。
元看護師としての視点
子どもが自分の状態を話しやすくなるように、信頼関係を築くことが必要です。子どもが「この人になら話しても大丈夫」と感じられるよう、日々の小さなコミュニケーションを大切にしましょう。
3. 学校と相談する
学校の担任や生徒指導の先生に相談し、状況を共有することで、学校側も柔軟な対応を取る準備ができます。例えば、別室登校や課題の調整など、子どもに合った対応策を一緒に考えましょう。
元看護師としての視点
チーム医療の経験から、情報を共有することの大切さを実感しています。学校の先生やカウンセラーと協力し、子どもにとって最善の環境を整えることが重要です。
4. 地元の教育センターに相談
教育センターでは、不登校について専門的なサポートを受けられます。電話相談を利用してみましょう。私も教育センターでカウンセリングを受け、具体的なアドバイスをもらうことができました。
元看護師としての視点
専門家に相談することで、親だけでは気づけない視点やアプローチを教えてもらうことができます。また、親自身の不安や悩みを相談する場としても活用できます。不登校の専門外来の情報を頂けたのは、地元の教育センターの職員さんからだったのでとても助かりました。
5. 不登校専門外来の受診
不登校に特化した医療機関に相談することも有効です。医師の診断を受けることで、子どもの心身の健康状態を確認し、必要に応じて診断書を書いてもらうことができます。大学病院の場合は、紹介状を持って事前に予約してから受診しましょう。
元看護師としての視点
医療現場では、早期診断と適切な治療が症状の改善に繋がることが多いです。不安がある場合は、早めに専門外来を受診しましょう。また私の場合は、親が原因で不登校になっていることも想定し、診察時に医者と子どもの2人だけにする時間を設け、親には言いにくいことを話せる時間を設けました。
6. 薬の管理を工夫する
医師から処方された薬がある場合、確実に服用できるようにサポートします。私はお薬ケースを用意し、子ども自身が飲み忘れない工夫をしました。
元看護師としての視点
薬の管理は、子ども内服の自立を促す重要なプロセスでもあります。子ども自身が「自分の健康を管理する」という意識を持てるよう、少しずつサポートしましょう。
7. カウンセラーとの宿題に取り組む
専門カウンセラーから出された宿題を子どもと一緒に取り組むことで、課題解決能力を育むと同時に、親子の絆も深まりました。
元看護師としての視点
患者さんがリハビリに取り組むように、カウンセラーの指導を具体的な行動に落とし込むことで、改善への道が見えてきます。一緒に取り組むことで、子どもにとって孤独感を軽減する効果も期待できます。
8. 受験に向けた準備をサポート
中3の受験時期を迎えるママは、個別受験ができるように高校や担任と話し合ったり、診断書を準備したり、教育センターで個別面接の練習や話す内容の準備をサポートしてもらいましょう。一歩ずつ進む姿を見守り、必要なときに手を差し伸べる姿勢が重要です。
元看護師としての視点
娘は『限局性恐怖症』という診断を受け、ありがたいことに回復に向かっています。回復期の患者さんと同様、少しずつ前進する姿勢を尊重し、無理なく目標に向かって進むサポートを心がけると良いですね。
おわりに
不登校はママだけ頑張るのではなく地域全体で向き合うべき課題です。だって子どもは国の宝ですから。ドーンと構えて、焦らず、少しずつ進むことで解決への道が開けます。同じ悩みを持つ親御さんたちにも、ぜひこの経験が参考になりますように。
参考リンク
- 全国の教育相談センターの情報はこちら → 文部科学省のサイト
- 娘が紹介された不登校専門外来 → 福井大学医学部附属病院(子どものこころ診療部)
この記事が、少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。
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